
どうも、英語チューターTAKAです。
突然ですがあなたは、英語の『過去形』を勉強したことがありますか?
ぼくの語学学校の先生は、「過去形を使えるようになると、スピーキングが10倍上手くなるよ」と言っていました。
そしてたしかに、英語の過去形をマスターすると、
- 昨日あった面白い事件を友達に話したり
- 小さい頃の思い出話をお酒を飲みながら語り合ったり
- 観光客に日本に来た理由を尋ねたり
- 職場の外人に週末の商談の結果を聞いたり
と、ざっと思いつくだけでもいろんな文章が作れる・聞けるようになるので、あなたの英会話の幅はググッと大きく広がります。
そんな、使う機会のとても多い『英語の過去形』について、中学校で習う基本的な内容から、相性のよい前置詞や接続詞まで、全部で7つのステップに分けてまとめました。
ところどころ難しい説明も出てきますが、必要に応じて関連記事を紹介してフォローしています。
まずは一通りこの記事を読んで、『過去形』の全体像をつかみましょう!
1.英語の過去形の基本
まずは、英語の過去形について、一番基本的かつ重要なところから。
英語で過去形の文を作るには、現在形の文の”動詞”をちょっとだけいじる必要があります。
『動詞』とは、一言で言えば”その文の動作を表す”部分。
そして『現在形』とは、”英語の文でもっとも基本となる形”のことです。
ここで、現在形の文と過去形の文をひとつずつ例に出して、どのような違いがあるのかを見比べてみましょう。
≪現在形≫
I play soccer every Sunday.
僕は毎週日曜日にサッカーをしている。≪過去形≫
I played soccer yesterday.
昨日サッカーをした。
このように、過去形の文では動詞の部分だけが形が変わっていますね。
英語の各動詞はそれぞれ、
- 原形
- 過去形
- 過去分詞形
という3つの形を持っています。
このうちの上から2つ目、「過去形」が使われていたら、その文は過去の文だということが分かるわけです。(今回の場合は play = 原形、played = 過去形)
だから逆に言えば、過去の文を作りたいなら、ちゃんと動詞の過去形を使わなきゃダメ。
I play soccer yesterday.
僕は昨日サッカーをする。(???)
このような文は、動詞がちゃんと過去形になっていないので、相手に伝わりません。日本語に訳してみても、違和感があるのが分かりますよね。
つまりここまでの内容をまとめると、英語の過去形の文を作るのに必要なのはたったこれだけ。
- 現在形の文を作る
- 動詞を過去形に変形する
この2つができればいいということになります。
現在形の文の作り方は別記事で詳しく解説しているのでここでは割愛して、
今回は過去の文を作る際のもう一つの要素である、「動詞を過去形にする方法」について学んでいきましょう。
【超詳細】4つの具体例で分かる、英語の現在形と現在進行形
2.動詞を過去形にする方法
動詞の過去形は、通常、語尾に ed をつければ作ることができます。
- play ⇒ played
- watch ⇒ watched
- look ⇒ looked
- start ⇒ started
- finish ⇒ finished
などなど。
と、もしこれだけなら簡単。わざわざ解説する必要もありません。ですが実は、動詞のなかには、例外も多くあります。
例えば、以下の例をみてください。
≪現在形の文≫
I wake up 8:00A.M every morning.
僕は毎朝8時に起きる。
≪過去形の文≫
I woke up 7:30A.M this morning.
今朝は7:30に起きた。
上のwake ⇒ wokeのように、動詞の中には、過去形が不規則に変化するものもあるんです。
この、過去形が不規則に変化する動詞を、ひとまとめに『不規則動詞』って呼んだりします。
不規則動詞は覚えるしかない
そして結論から言えば、この不規則動詞たち、文字通り不規則に変化するので、一つ一つ覚えるしかありません。。
ここで、じゃあ不規則動詞ってどのくらい種類があるかというと、例えば、あなたも一度は耳にしたことがあるであろう go も come も take も make も get も、みーんな不規則動詞です。
《go》
- 原形 ⇒ go
- 過去形 ⇒ went
- 過去分詞形 ⇒ gone
《come》
- 原形 ⇒ come
- 過去形 ⇒ came
- 過去分詞形 ⇒ come
《take》
- 原形 ⇒ take
- 過去形 ⇒ took
- 過去分詞形 ⇒ taken
《make》
- 原形 ⇒ make
- 過去形 ⇒ made
- 過去分詞形 ⇒ made
《get》
- 原形 ⇒ get
- 過去形 ⇒ got
- 過去分詞形 ⇒ got
だから、もしあなたが「昨日動物園に行った」という文を英語で作ろうと思っても、
go の過去形が went だと知らなければ、この文を作ることはできないですよね?
ですので、ある程度の数の不規則動詞を暗記しないことには、英語の過去形を使うのは難しいんです。
「暗記!?いやだなぁ。そのうち気が向いたらやろう」と思ったそこのあなた。ちょっと待ってください!
不規則動詞を覚えない限り、あなたはずっと英語の過去形を話せないし、聞けません。それって、かなりのハンディキャップですよね?
例えるなら、初心者が飛車角落ちでしかも目をつむって将棋を打つようなものです。(←例えが古い)
【不規則動詞の暗記】は、あなたが英語を習得するため乗り越えなければならない、数少ないハードルのひとつです。
そして、逆に言えば、不規則動詞さえ覚えてしまえば、英語の過去形は誰にでも使えるようになります。
ちなみに実は僕自身も、24歳でオーストラリアに渡った時点では、不規則動詞なんて覚えてませんでした。なんなら、「不規則動詞?なんだっけそれ?」って状態。
ただ、語学学校の授業を受けたり、頑張って周りの人と英語をしゃべろうとすればするほど、【不規則動詞の暗記の必要性】を痛感しました。だから意を決して、時間を作って集中的に覚えたんです。
そのときは、1週間弱で75個ある不規則動詞をほぼほぼ完璧に暗記することができたので、僕が当時使った方法を以下の記事にまとめました。
ぜひ、あなたが暗記する際の参考にして下さい。
頑張って!!
3.英語の過去形の否定文の作り方
さてさて、不規則動詞を覚えたら、過去形の肯定文が作れるようになります。
あとは、否定文と疑問文が作れるようになれば、あなたの過去形はばっちりですね。
ということでまずは、否定文の作り方について。
より分かりやすくするため、”be動詞の場合”と、”一般動詞の場合”に分けて解説します。
3-1.be動詞の場合の過去形の否定文の作り方
be動詞の場合の過去形の否定文は、be動詞のうしろに not を入れるだけで作ることができます。
例①
She was angry last night.
彼女は昨日の夜、怒っていた。
≪否定文≫
She was not (wasn’t) angry last night.
彼女は昨日の夜、怒ってはいなかった。
例②
5 years ago,they were very poor.
5年前、彼らはとても貧しかった。
≪否定文≫
5 years ago,they were not (weren’t) very poor.
5年前、彼らはそこまで貧しくはなかった。
3-2.一般動詞の場合の否定文の作り方
一般動詞の場合の否定文は、 did not (didn’t) を使います。
例①
I watched TV last night.
昨日の夜はテレビを見た。
≪否定文≫
I didn’t watch TV last night.
昨日の夜はテレビは見ていない。
例②
I went to work yesterday.
昨日は仕事に行った。
≪否定文≫
I didn’t go to work yesterday.
昨日は仕事に行ってない。
このように、 didn’t を付けた動詞は原形に戻ります。
4.英語の過去形の疑問文の作り方
続いて英語の過去形の疑問文の作り方ですが、基本的には「現在形の疑問文の作り方」と変わりません。
いくつか例を見てみましょう。
例①
She was angry last night.
彼女は昨日の夜怒っていた。
≪疑問文≫
Was she angry last night?
彼女は昨日の夜怒っていた?
例②
I watched TV last night.
昨日の夜はテレビを見た。
≪疑問文≫
Did you watch TV last night?
昨日の夜はテレビは見たの?
例③
I went to work yesterday.
昨日は仕事に行った。
≪疑問文≫
Did you go to work yesterday?
昨日は仕事に行った?
疑問文でも、否定文のときと同じように、動詞は原形に戻ります。
5.過去形の文と相性のよい単語・表現たち
さて、ここまでの例を見て分かるように、
過去の文には、”昨日”や”5年前”などの、具体的な時間が入っていることが多いです。
実際に、これらを付け加えることによって、あなたの文はより具体的になり、相手に伝わりやすくなります。
というわけで、そんな過去形とよく一緒に使われる、「過去と相性のよい表現」を、英語ではどう表すのかをまとめました。
過去形といっしょによく使われる単語その1.ago
ago は、日本語にすれば「~前」という意味。年にも月にも日にちにも分にも、「~前」という表現には全てこの ago が使えます。
【例①】
彼が日本に来たのは2年前だ。
【例②】
5日前、ここでひどい事故があったんだよ。
【例③】
タカなら数分前に帰っちゃったよ。
過去形といっしょによく使われる単語その2.last
lastは過去形では「(すぐ)前の」という意味でよく使われます。
【例①】
【例②】
【例③】
※ただし、「昨日」は last day ではなく yesterday を使うのが一般的です!
過去形といっしょによく使われる単語その3.in
“in + ~年”で、「~年に~した」という意味をあらわすことができます。
【例①】
1998年に日本に来ました。
【例②】
2007年に、アップルは初代iPhoneを発売した。
6.過去進行形の使い方
ここまでは、
I watched TV last night.
昨日の夜はテレビを見た。
など、動作が1つしかない過去形の文を解説してきました。
しかし実際には、
・テレビを見てたら、誰かから電話がかかってきた。
・友達とランチしていたら、ひどい頭痛に襲われた。
のように、1つの文のなかに動作が複数入っていることだって当然あります。
こんなときは、どうしたらいいでしょう??
答えは、「過去進行形」を使えばいいんです。
6-1.過去進行形とは
過去進行形とは、文字通り「進行形を過去形にした」もの。
作り方は、現在進行形が
be動詞 + 動詞のing形
なのに対して、過去進行形は
be動詞の過去形 + 動詞のing形
となります。
6-2.過去進行形は過去のメインのイベントの背景を表すことができる
テレビを見てたら、誰かから電話がかかってきた。
のように、”なにか背景となる動作”があって、そこに”メインとなるイベント”が起きた場合、
- 背景の動作 ⇒ 過去進行形
- メインの動作 ⇒ 過去形
とすることで表すことができます。
When I was watching TV, I got a phone call from someone.
テレビを見てたら、誰かから電話がかかってきた。
イメージとしては、過去形は過去のどこか1点。対して過去進行形は、点と点を結ぶ線です。
このように、「なにかしていたことがあって、そこにメインとなるイベントが起きた」場合、
- していた動作 ⇒ 過去進行形
- 起きたイベント ⇒ 過去形
を使うとうまく表すことができます。
あまりややこしく考えると分からなくなってしまうと思うので、僕のオススメの方法は『例文をひとつ丸暗記してしまう』ことです。
例えば、さきほどの
When I was watching TV, I got a phone call from someone.
テレビを見てたら、誰かから電話がかかってきた。
を、定型文としてそのまま覚えてしまいましょう。
そして、
という文を作ろうと思ったら、さきほどの定型文を頭のなかから引っ張り出してきて、該当の箇所を必要に応じて置き換えます。
was watching TV ⇒ was having lunch
テレビを観てたら ⇒ ランチしてたら
got a phone call ⇒ got a headache
電話かかってきた ⇒ 頭痛がしてきた
そしたら、最後に必要な単語を足していけば、
When I was having lunch with friends,I got a terrible headache.
はいっ、作りたかった文章の出来上がり!
『定型文を一つ自分のなかに持っておく』という方法は、海外の語学学校でも勧められる、言語習得の有効なテクニックのひとつです。ぜひあなたも使ってみて下さい。
7.接続詞を活用して時間差を表現しよう
最後に補足として、「~だから」「~のあと」などの接続詞を使って、物事の時間差を表現する方法を学んでおきます。例えば、
大学を卒業したあと、2年間アメリカに行った。
のように、時間差で別々の動作が起きた場合、接続詞を使えばうまくその時間差を表現することができます。
この際に主に使う接続詞は、以下の3つ。
・after ~ (~のあと)
After I graduated the university,I went to America for 2years.
大学を卒業したあと、アメリカに2年間行った。
≪after のイメージ≫
・before ~ ( ~のまえ)
before we got married,we never lived together.
僕らは結婚する前、一度も一緒に住んだことがなかった。
≪before のイメージ≫
・and then ~( そしてその次に~)
Today,I had a meeting at 10.And then,I went to lunch with my boss.
今日は10時に会議があった。そしてそのあと、上司とランチに行った。
≪and then のイメージ≫
そして、過去形に限ったことではないですが、
- so (なので、だから)
- because(なぜなら)
なども、時間差を表すのに使うことができますよ。
A few days ago,when I was having lunch with friends,I had a terrible headache.
So I went to a hospital this morning.
数日前友達とランチしてたらひどい頭痛がして。だから今朝病院に行ったの。I went to a hospital this morning,because I had a terrible headache a few days ago.
今朝病院に行ったわ。なんでかって数日前にひどい頭痛があったから。
8.まとめ
過去形について必要なことを、7つのステップに分けて一気に解説してきましたが、いかがだったでしょうか。
とにもかくにも、英語の過去形が使えるようになるためには、不規則動詞を覚えないことには始まりません。
逆に不規則動詞さえ覚えてしまえば、このページに書いてあることは全てすぐに実践できるようになります。
ぜひ空き時間等をうまく活用して、不規則動詞一覧表を頭にインプットしましょう。
Hi Mr.Taka ‼︎
これです。私が 知りたかったやつです。
7.接続詞を活用して時間差を表現しよう。
私流に言えば 文と文をつなぐやつ。です。(๑˃̵ᴗ˂̵)ヤッタネ‼︎
Thank you so much.
小林さん、ありがとうございます!
少しボリューミーな記事ですが、しっかり読み込んで下さりとても嬉しいです。
過去形は会話の多くを占めるとても重要な時制ですので、ぜひ確実にマスターして下さいね。