
イギリス人の若者がお酒を飲むときに好んでする、「I’ve never 」というゲームがあります。
今回はこれを使って、遊びながら英語の現在完了形を覚える方法をご紹介します。
ビザを取るためにファームへ
僕は一時期、オーストラリアのバンダバーグという町で、ファーム労働をしていました。
ファーム労働とは、オーストラリアの主に田舎の地域に行って、農作物の収穫をしたり、収穫した農作物を出荷するためにパック詰めしたりする労働のことです。
オーストラリアには留学生がとても多く、その半数ぐらいはワーキングホリデービザというのを使って渡航しています。
このワーキングホリデービザがどんなものかものすごくざっくり説明すると、『1年間何してもいいビザ』。
学校に行ってもいいし、アルバイトしてもいいし、自由気ままに旅をしたっていい。
とにかく、自由度の高いビザなのです。
(通常、例えばスチューデントビザなら週に4回以上学校に通わなければいけないなど、ビザって色々と縛りがある。)
そしてオーストラリアは、このワーキングホリデー制度をうまく活用していて、最初の1年間で90日以上ファーム労働に従事した者に対して、セカンドワーキングホリデービザという、もう1年間滞在できるビザを発行しています。
平たく言えば、「最初の1年間の間に3ヶ月以上ファームで働けば、もう1年うちの国にいさせてあげるよー」ってこと。
現地の人はあまりファーム労働やりたがらないので(キツイから)、その人手不足を留学生で補填して、代わりにもう1年居れる権利あげちゃえーってことですね。
留学生からしたら、賃金が高くて比較的治安のいいオーストラリアにもう1年滞在できて、国からしたらファームの人手不足を解消できるので、お互いに win – win な制度だと思います。
そんな事情もあり、ファームには留学生がとても多いのですが、例に漏れず僕も3ヶ月のファーム労働をすることにしました。
シェアハウスにいたイギリス人が教えてくれたゲーム
僕が初めに働いたのは、ズッキーニのファーム。そこで働いている間は、ファームから車で15分ぐらいのシェアハウスに住んでました。
このシェアハウスに当時いたメンバーはこんな感じ。
- イギリス人のカップル
- ドイツ人 × 2(友達同士)
- イタリア人 × 3
- 日本人 × 2 (僕と、もう一人はイタリア人の彼女)
間取りはこんな感じです。
この家に住んでいるメンバーはとにかくお酒が好きで、しかも全員めちゃめちゃ強い。
僕も日本ではそれなりに強い方だと思っていたのですが、比じゃなかったですね・・・。
だいたい毎晩誰かは飲んでいて、いつも途中から何かしらのゲームをするのですが、今回紹介するのは1度だけやった「I’ve never」というゲーム。
イギリス人のカップル2人が教えてくれました。
I’ve never の意味
I’ve never は “I have never” の短縮形で、「僕はこれまで一度も〜ない」という意味です。
例えば、
I’ve never seen a wild kangaroo.
とすれば、「僕はこれまで一度も野生のカンガルーを見たことがない。」ということ。
これは『現在完了形』という文の形で、知っているとこのゲームだけでなく日常の様々な場面で使うことができます。
現在完了形について詳しくは、「【画像22枚】英語の現在完了形、5つのポイントと3つの豆知識」の記事で解説しています。
専門用語の代わりに画像やイラストを多く使うことで、なるべく初心者の方が理解しやすいように作りました。
英語の文法をイチからやり直したいと考えている方は、ぜひ一度チェックしてみて下さい。
ルール説明
この「I’ve never」ゲーム、ルール自体はとっても単純。
毎回誰か一人が親になって、お題を出します。
例えば僕が親で、
I’ve never cheated on my girlfriend.
僕は一度も浮気したことがない。
というお題を出すとします。
そして他のメンバーは、もし同じく浮気をしたことがない人はセーフ、浮気したことがある人は、アウトでお酒を飲まなきゃいけません。
日本でも、大学生がサークルなどで、手っ取り早く酔っぱらうためになにかしらのゲームをすることがありますよね?それのイギリス版だと思ってもらえればいいかと思います。
遊び方はこれだけなのですが、大前提として、
- 絶対に嘘をつかないこと
- お酒がある程度飲めること
- 英語が話せること(お題が出せて、人のお題が理解できればOK)
が必要になってきます。
お題によっては、酒は一気させられるし秘密はバレるしで、ダブルのダメージ。
特にカップルの2人はお互い相手が目の前にいるので、ある意味命がけでゲームに参加してました笑
「I’ve never」ゲームをネイティブとやってみた感想
このゲームをネイティブの人達と実際にやってみた感想。
メリット
- 現在完了形に対する免疫がつく
- 語彙力がつく
- 自然な表現が学べる
- 秘密をさらけ出し合うので、一晩で仲良くなれる
デメリット
- 恥ずかしい
- とにかく酔っ払う
- お酒が嫌いになりそうになる
個人的には、英語の勉強になったのはもちろんですが、シェアハウスのみんなと仲良くなれたのが一番大きかったですね。
このゲームをしたのが、僕がそのシェアハウスに住み始めて5日目ぐらいで、それまではあまり馴染めていなかったので。
やはり人間、お酒を飲みながら秘密を暴露し合うと、多少言葉のカベがあっても一気に距離が縮まるようです。
使えるお題一覧
なにかの機会にやってみようという方用に、当時出てきたお題を、思い出せる限り書き出してみます。(といっても、ここには書けないような下ネタも多かったので、載せれる範囲ということで・・・。)
・I’ve never been to Thailand.
タイには一度も行ったことがない。
・I’ve never bought a car.
一度も車を買ったことがない。
・I’ve never spent more than 1,000$ in one night.
僕は一度も、一晩で1,000ドル(約10万円)以上使ったことがない。
・I’ve never kissed with men.
男と一度もキスしたことがない。
・I’ve never got arrested.
一度もタイホされたことがない。
・I’ve never smoked a cigarette.
一度もタバコを吸ったことがない。
・I’ve never touched a koala.
一度もコアラに触ったことがない。
・I’ve never seen a wild kangaroo.
野生のカンガルーを一度も見たことがない。
文字にするとなんだか味気ないですが、実際にはこんなお題でも結構盛り上がったりします。
例えば、「男と一度もキスしたことがない。」だったら、女性陣はブーイングしつつ飲まなければいけないし、男性陣の誰かが手を挙げようもんなら
「Are you serious!?(お前、うそだろっ!?)」
と全員が一斉にリアクションし、その後10分ぐらいずっとイジられます(笑)。
その場にいた人にしか分からない面白さだと思うので伝えられないのが残念ですが、僕はこのゲームかなり楽しめました。
最後に
たまには少し遊び的な記事も書いてみました。
身近にネイティブの友達がいるって方は、仲良くなれるうえに英語の勉強にもなるので、ぜひ一度やってみて下さいね!
その前に現在完了形の復習が必要でしたら、こちらをどうぞ。
「【画像22枚】英語の現在完了形、5つのポイントと3つの豆知識」
それでは、ありがとうございました。
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